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カリムンジャワ | こころを軽くする島

2015.06.01      Translation of author 日本語

“インドネシアのリゾート”
そう聞くとほとんどの人は、バリ島を思い浮かべるのではないでしょうか。

さかのぼること15年前、一世一代の家族旅行を決意した母に連れられ、小学生の私はバリを訪れた。記憶はおぼろげだけれど、その後はずっと、まるで恋しているかのようにインドネシアに心惹かれ続けていた。そして、ついに念願叶って中部ジャワ・ジョグジャカルタに留学生として居を移すことに。
そのジョグジャカルタが、今回紹介するカリムンジャワへの旅の出発地点。

カリムンジャワ列島は、ジャワ島の北に浮かぶ島。
そのアクセスの悪さから、日本ではまだまだ認知されていないであろう、ジャワ屈指のリゾート地。
ジョグジャカルタからカリムンジャワへの主要ルートは、バスでジャワ北部のジェパラという街まで行き、そして高速フェリーに揺られ北へ80km、カリムンジャワ唯一の港に着く。
ただし、ここはインドネシア。日本のように「移動時間」=「所要時間」とはいかない。

夜中にジョグジャを出発し、穴ぽこだらけの道を走ること6時間。
無事ジェパラの港に着いたは良いが、窓口で尋ねると高速フェリーのチケットは既に売り切れだと言う。高速フェリー以外にも、例えば漁師船に乗せてもらうとか(気前が良いおじちゃんがいれば無料)、中型貨物船に乗って野菜と一緒にどんぶらこ(この場合は約千円払えば乗せてくれるそう)、という方法もあるけれど、所要時間は高速フェリーの倍以上の5時間。高波がくれば、いつひっくり返ってもおかしくない、心もとない船の上で5時間・・・

1時間以上の交渉をした結果、さすがに漁師船に乗る自信のない私たちは、ガイドを名乗る兄ちゃんから正規価格の1.5倍で片道チケットを買うことに。乗船時間になると、どこから湧き出てきたのかわからないくらい多くの乗客が詰めかける。船内の体感気温約38℃、湿度はきっと70%くらい、そしてインドネシアの大衆ポップス「ダンドゥット」が流れている。船酔いの要因が3拍子そろっていることに気づき、慌てて酔い止めを口に放り込んだ。
雨季も終わりに近いというのに海上で降り続く雨と高波に、不安になりながら揺られること2時間、ついにカリムンジャワの港に到着。

 

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奄美大島を思い出すような景色とガタガタのアスファルト道を抜けて、宿に到着。
すっかり日も暮れて、丸1日の移動がついに終了。翌朝に備えてぐっすり眠った。

朝ご飯にナシゴレン(インドネシア風チャーハン)をいただき、いざ船に乗りシュノーケリングへ!
カリムンジャワのメインの島を囲むように、無数の小さな島がある。島から島へ。シュノーケリングスポットの手前で、魚群を発見…
ふと後ろをふり向くと、あ、やってるやってる、船のおじちゃんたち、いつのまにか一本釣りを始めていた。すると面白いくらいにツナが釣れた。こちら日本勢も負けずに釣り竿を取り出し参戦するも、細い釣り糸をすっかり持っていかれてしまい成果は1匹… おじちゃんたちは太い釣り糸を持参しバンバン釣っていた。

おじちゃんたちの釣りのため30分くらい旋回し、やっとこさシュノーケリングスポットへ
暑さに耐えきれず 早速ジャボン!
青い青い海の中には信じられないくらいカラフルな珊瑚と熱帯魚の世界が広がっていた。
これはもう、口でも写真でも伝えられないもの・・・
ローカルの人たちが口々に「バリよりも、ロンボクよりもずっと美しい海だ」と言っていたのは本当だった。

 

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お昼は、島とも呼べない白砂が盛り上がっているところでお弁当をいただいた。
ホテルが用意してくれたお弁当。開けてみると・・・あ、ナシゴレン。朝ご飯も、ナシゴレンだったよなぁ・・・。まぁ、天国みたいな場所にいるので、文句は言わない・・・

 

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一度浜へ戻り、サンセットを眺めていると宿で働く兄ちゃんがカヌーに乗せてくれるという。
とろんと日が暮れてきたと思うと、低い位置に半月が出ていた。昼にたくさん眺めた真っ青な海が夜の色に変わって、自然と涙が出そうになった瞬間。
しばらくカヌーでぷかぷかしながら空を眺めていると、月がどんどん形を変えながら上へ昇っていく。そこで気づく、「あ、今日は皆既月食だ!」・・・なんてラッキーなんだろう。

浜へ戻り、焚き火の準備を始めた。
宿のスタッフも、「このホテルで焚き火をするお客さんは初めてなんだよ」と、少しうれしそうに材料集めまで手伝ってくれた。
今夜のごちそうは、お昼に釣ったツナ1匹(と、おじちゃんが好意で分けてくれたもの1匹)!そして、ダメ押しのナシゴレン!(宿の好意により、3食ナシゴレンを達成)
終盤には、宿のスタッフも他の宿泊客も一緒になりインドネシアソングを歌って夜はふけてゆきました。

日の出を見るために5時に起床、宿のラウンジでコーヒーを飲みながらぼーっとしていたら、スタッフが”Jangan murung” 「あんまり難しく考えすぎないほうが良いよ」と一言。なんで考え事していることがわかるんだろう。

そして、太陽の加減でどんどん色を変えていく海を眺めていたら、果てしなく長かった往路も、これからの帰路も、ちょっとした悩みも”Tidak apa-apa”(ティダッ アパアパ「大丈夫」「どうってことない」「気にしない」の意)と思えてきた。

 

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う〜ん、やっぱりこれがインドネシアが持つ空気そのもの。
いつでも私の心を軽くしてくれるのは、この景色でありローカルの人々なのです。
またきっと戻ってきたい島。次はもっと、ローカルの住民たちともコミュニケーションしてみたいと思います。また、お便りします。

 

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