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海とごはん[ボラカイ島]#007「ボラカイの島時間」

2015.04.21      Translation of author 日本語

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その日はホテルを出て、ツアー参加者と一緒に昼食を取るため外へ。専用バスに乗り込んで窓から景色を眺めていると、ボラカイに住む人々の日常が飛び込んでくる。道路はまだ舗装されていないところがほとんどで、車やバイクが通るたびに、前日のスコールでできたのであろう水たまりがあちこちでしぶきをあげている。

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道路脇にはいくつかの商店があり、カラフルな魚やフルーツが並べられているのだが、虫が周りを飛び回っていて扇風機やハエ取り紙もあまり意味を成していない感じ……。それでもお店の人はじっと椅子に座ったままだ。道行く人々のテンポもやはり日本とは違って、おじさんもおばさんものーんびり歩いている。鶏も犬も放し飼い。ふと見ると、女子学生たちが満面の笑みを浮かべてじゃれあいながら歩いている。真っ白な制服が日差しに映えて、彼女たちの表情がいっそう生き生きして見える。お昼の少し前、あれは登校だったのか下校だったのかはもう知るすべもないが。

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当然ではあるが、ボラカイの街はホテルとはまったく異なる光景が広がっていた。経済的に豊かでないことは一目瞭然だったが、彼らに諦めたとか卑屈になるとかそういうようすはなく、ただ“ここで暮らす”ということを受け入れているのだろうという印象を受けた。バス移動のほんの短い間だったが、この島だけに流れる時間というものがあるのだとよく分かった。まぶしい日差しの下、美しい自然に囲まれた世界に誇れるビーチの側で穏やかに暮らしているのが私の見たボラカイの人々の姿だった。

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