海とごはん[済州島]#004 「お菓子みたいな島を見下ろす」

2014.12.03      Translation of author 日本語

済州島のシンボルは漢拏山(ハンラサン)だが、私たち夫婦には山への特別な熱意があるわけでもなかったので、偶然近くにあった「城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)」に登ってみることにした。

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ここは10万年前の海底噴火によってできた岩山なのだそうだ。6月の曇り空の日だったので比較的登りやすい気候であったはずだが、それでも意外とキツい!階段が整備されているものの、道幅はせまく後ろに続く人も多いので慎重に進む。しかも途中に絶景ポイントや珍しい植物があるのでもっとキツい!息を切らしながら「見てみて、この花きれいだよ!ゼェゼェ」「もうこんなに高いところまで来たんだ〜、はぁ…」など、会話も全力だ。余裕で追い越していくおじさんを見ながら、体力づくりの決心をしたことをよく覚えている。

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「この登りをやり遂げれば頂上の涼しい風と絶景が待っている」と自分に言い聞かせて登り続ける。そしてやっと視界が開けてきた!汗もじんわり出てきている。「この汗を頂上の風に乾かしてもらおうじゃないの」とワクワク。ついに登頂、たくさんの人たちが休んだり写真を撮ったりしていて賑やかだ。風もやはり気持ちがよく、達成感に包まれる。

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見下ろすと、まるで隕石が落ちてしまった跡のようにぽっかりと大きくえぐられたようなへこみのある土地があった。どうやらそこが大昔の噴火口らしい。今は緑が生い茂る草原になっており、まったく穏やかな眺めである。反対側を見下ろしてみると、済州島の街並みが一望できた。青やオレンジ、白い屋根の民家が立ち並ぶようすは色とりどりのチョコレートやキャンディーがぎっしりと敷き詰められているようで、ほのぼのとしてかわいい。長い年月をかけて自然が生み出した景色と人間がつくりあげてきた景色、どちらも鮮明に思い出す。

 

 

 

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