海とごはん[済州島]#002 「ミカン色に染まる市場」

2014.11.19      Translation of author 日本語

済州島の二日目は朝いちばんに市場へ。韓国には伝統市場と呼ばれる市場が多く、全国各地に存在している。ひしめきあう店舗にこれまたぎっしりと野菜や果物、肉、魚が並び、ぶっきらぼうなおじさんやおばさんがてきぱきと値切り客をさばいている。見て回るだけで人と食べ物のパワーがこちらに伝わってくるような、いきいきとした場所だ。韓国に来たらぜひ一度足を運んでみてほしい。

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済州島の代表的な市場は「東門(トンムン)市場」。それまで私がソウルで見てきた市場と比べて清潔で明るい雰囲気だと思ったのだが、それはもしかすると、あらゆる店先に山積みになっていたミカンのせいだったかもしれない。済州島では、私たち日本人が冬に食べるような一般的なミカンのほかに、やはり島の名産で国内でも高級品とされる「ハルラボン」がある。これは日本でいうデコポンのことだ。これらの柑橘類であふれる市場は、まるで太陽に照らされたようにものすごく明るい。市場の温度も2度くらい上がっているのではないかというくらいだ。

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この市場には「オメギトッ(あずき餅)」を売っている店も多かった。韓国で餅は頻繁に食べられており、記念日には餅ケーキでお祝いすることもあるほど。街中でも市場でも、餅専門の店をよく見かける。

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ここでは店頭で注文したらすぐにその場で作ってくれた。よもぎを練り込んだ餅のなかにぎっしりとあんこが入り、さらに表面は荒くつぶしたあずきでコーティングされている。持ってみるとまだ熱さを感じるほど出来たて、ほやほや。一口かむと餅がふわりと伸び、続いてあずきの歯ごたえとあんこのなめらかさとともに、ほのかな甘みがじんわりと広がっていく。

ミカンの鮮やかさとあたたかな餅が、一日の始まりに力をくれた。

 

 

 

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