[Photo] 硫黄島

2014.08.11     Translation of author 日本語

「硫黄島」というと多くの人が、太平洋戦争の戦場だったことで有名な硫黄島(イオウトウ)をイメージするが、その島ではなく、鹿児島県にある火山島で、標高約700メートルの硫黄岳の山頂付近からは常に噴煙が噴き出している。

2013年の10月末に元南極観測隊で地質学博士でもある大岩根さんに案内してもらいながらこの島を巡った。

「ひょっこりひょうたん島」みたいだと聞いていたこの島を初めてフェリーから見たときには、たしかにひょこっりひょうたん島に似てはいるが…その異様な外観と思ってもみなかったほどの迫力に「なんだこれは!?」と驚かされ、フェリーの長旅で寝ぼけていた脳がフル回転し、一気に目が覚めた。

島に着くとその港は茶色の海。これは港の海底から湧く鉄分を含む温泉のためらしい。

島の方に船を出していただき島の周りを巡ると、硫黄のために青や黄色などの原色の岩や、白く濁ったエメラルドグリーンの海、海底から湧き出る気泡、昭和になってから誕生した溶岩で覆われた無人島など、初めて見るものばかり、そしてこれまで見たことのない色ばかり。

大岩根さんと島の方に案内していただき、特別に許可をもらって、活発に火山活動を続けている硫黄岳にも登らせてもらったのだが、硫黄のためか真っ赤に染まったススキやツートンカラーの海、ぽっかり口を開けたような硫黄の結晶や山肌から吹き出す噴煙と、登山の風景もこれまで見たことのないものばかりで、まさしく絶景。

登るにつれて急になり、ガラガラと崩れて滑りやすくなる足元にビクつきながら、最後は這うようにしてようやく登り切った山頂では、まるで別の世界に来たような感覚が味わえ、いくつかある中で近年最も活発になっているという噴火口を覗き込むと、熱風が吹きあがってきて慌てて逃げるなんていう、スリリングな場面もありつつ、生きている地球を体でじかに感じる本当に貴重な体験をさせていただいた。


[ Trip > Journal ] 硫黄島 / Iwojima

 

 

プロフィール
瀧本 大一郎

瀧本 大一郎

編集 / 写真 / 映像 / ライター

1972年 愛知県出身。法政大卒。株式会社tabit代表/webプロデューサー。Shima-trip発起人。
卒業後に就職した広告会社を3年弱で退職してフリーライターに。
30代前半に東京でのパッとしない日常に嫌気が差して、アジアをぐるぐる放浪したのちインドでしばしそとこもる。
帰国後しばらく愛知県で自動車工場の期間従業員などをして金を貯め再上京。
派遣社員(ライター)、web制作会社などを経て、現職はwebプロデューサー。
コンテンツの企画・制作、編集・ライティング、映像制作、写真撮影なども行う。
島歴:ペナン島、ランカウイ島、サムイ島、パンガン島、タオ島、サメット島、デッド島、薩摩硫黄島、石垣島、西表島、波照間島、与那国島、竹富島、ハワイ島、礼文島、利尻島、奄美大島、豊島、直島、犬島、青ヶ島、八丈島、宮戸島、網地島、出島、金華山など。